学士会館は、関東大震災後に建築された震災復興建
築となります。外壁が昭和初期に流行したスクラッ
チタイルで覆われた4階建ての旧館は1926(大正15)年6月に着工、1928(昭和3)年5月20日に開
業いたしました。総工費は約106万円。関東大震災
の教訓をいかした、当時では極めて珍しい耐震・耐
火の鉄骨鉄筋コンクリート造りとなっています。
建築推進の中心となったのは、日本の耐震工学を確
立した佐野利器氏。設計者は彼の門下生でもあり、
日本橋高島屋や帝国ホテル新館などを手掛けた高橋
貞太郎氏です。旧館を尊重するかのように一歩後退
して建つ5階建ての新館は、1937(昭和12)年9月20日に増築開業いたしました。総工費は約60万円。設計者は藤村朗氏です。
学士会館の地盤の基礎には約1300本の松杭が打ち込まれていますが、近年行われた松杭の調査では腐朽
は全く見られませんでした。その際、切り出された
松杭の一部は、現在会館1階の談話室に展示してい
ます。
斬新、かつモダンで重厚な雰囲気は、80年以上を経た今も大事に継承されており、2003(平成15)年1月には、国の登録有形文化財に指定されました。 |